ヒトの子育て 身体のふれあい

発達初期のヒトの脳は、他者と身体を触れ合わせる心地よさと同時に、目を見つめ

声を聞き、においを感じる経験を同時に受けて学習を効果的に進めるようにつくられています。

そのために必要な環境を提供する役割をもつ養育者の脳と心もやはり進化の産物なのです。

それは、出産と同時に親としての心に自動的にスイッチが入るわけではなく、

子どもと身体を触れ合わせる経験により発達し、形づくられるのです。

(明和政子先生「ヒトの発達の謎を解く」)

産まれてすぐの視力の弱い赤ちゃんが二つの丸い黒い点を見つけることができるそうです。

赤ちゃんの時から目をみて話しかけ、歌いかけます。

一カ月もすれば、こちらが笑いかければ赤ちゃんも笑いかえします。

その日々の子どもとの関わりあい、その積み重ねで親も子どもを愛おしいと思う気持ち

子どもへの愛情がそだっていくのです。

また、肌に触れることを脳に触れているのと一緒であるとも言われています。

脳や心は直接マッサージはできませんが、

皮膚や身体に触れることで脳と心に触れることができるのです。