化石を探せ 「露木先生の化石発掘」先生から

露木先生から子どもたちとの「化石発掘」の様子が届きました。

子どもたちの化石に対するロマン。突然の大雨さえもこの夏の思い出として心に刻まれたことと思います。

どうぞお読みください。

毎日の理科、その思想(5326)2024年 8月 8日(木)

激しい雷雨

8月5日(月)、ハレノヒ保育園の学童の子どもたちと保護者で、「ようばけ」に化石採集に行きました。私の出前授業です。

夏の「ようばけ」

ここは、筑波大学附属小学校勤務の頃から何度も子どもと訪れた場所です。早稲田大学でも学生さんを連れてよく来ました。

川の中州はこの時期は草が生い茂り、また暑くて、あまりいい時期ではなかったと反省しています。

幸い、雲がかかって直射日光が当たる時間が少なく、なんとか化石採集ができました。

化石が出る石を紹介したあと、お父さん方にも石を割るのを手伝ってもらいます。

子どもたちが次々と転石を持ってきて私に化石かどうか尋ねます。「おおっ、カニだよ」「貝の化石だよ~」と言うと、どんどんのめり込んでくるのがわかります。

子どもにとって「化石」にはどこかロマンがあるのでしょう。

「みんなが見つけた化石は、およそ1500万年前に、浅い海だったころ生きていたものです。1500万年ぶりに陽の光を浴びたんだね」と言って「貴重さ」を煽ります。

お昼を食べたあと、川遊びをしました。ハレノヒの子どもたちは川遊びが大好きです。園でも、近くの川によく行っているようです。

川は浅く危険はないので安心して遊べます

川遊びが一段落したあと、再び化石探しをしました。結構見つかります。私も奥の方から石を運んで割って見ると、マテガイの仲間の化石が見つかりました。

しばらくすると、雲行きが怪しくなりました。早々に引き上げ、小鹿野化石館に戻りました。化石館で「パレオパラドキシア」の話をしたあと、自由に化石を見てもらいました。

すると、案の定、急に雷を伴った激しい雨が降ってきました。

それはすごい雨でした。なんと、その雨の中に飛び出して遊ぶ子もいます。

シャワーのような気持ちなのかもしれません。

驚いてしまいます。

この雨をみて、私は思い出してしまいました。それは妻の思い出です。

旅行の帰り、同じように何度か激しい雷雨に出会ったことがあるのです。

河口湖の近くで出会ったときのことは私も忘れません。

フロントガラスに雨が叩きつけ、ワイパーは激しく動きます。

前が見えないほどの自然の力に、恐怖はあったけれども、どこか、心躍っている自分たちがいました。

「すごい、すごい」と二人で言っていました。

そのあとも、似たような激しい雨が降ると、この日のことを思い出して「すごい雨だったねえ」「私、怖かったわ」と話すのでした。

雷雨は二人の思い出の出来事になっていたのでした。

 

ワイパーが激しく動く雨の中それでも妻は「恐怖」を楽しむ

 

 帰る途中まで激しく降っていましたが、寄居に着くころには噓のように晴れあがっていました。発達した積乱雲のなせる業です。