舘野さんと棚田へ行こう!(露木和男先生より)

2023.6.26

この日、棚田には舘野さんだけではなく、露木先生もいらっしゃいました。

 

露木先生より

名古木の棚田
きょう、秦野市名古木(ながぬき)の棚田で、ハレノヒ保育園の子どもたちと舘野さんの交流の様子を見に行きました。

名古木の棚田は有志の方が残そうと努力している里山の景観が残る場所です。

ハレノヒ保育園の副園長さんの山岸さんと親しくさせていただいていて、今回、舘野鴻さんがこの棚田を舞台に観察会を行うというので参加させていただきました。

私は舘野さんの熱烈なファンなのです。

到着した時にはもう館野さんと子どもたちの探索会は始まっていました。田んぼの中にいるヒル(ウマビル)の話をしていました。

数人の園児たちがそばにいましたが、大部分の園児たちはずっと先に行っています。

奥の方に行くと、目を疑う光景がそこにはありました。園児数人が腰まで田んぼの脇の水たまりに入って藻を集めているのです。

まるで温泉に入っているような感覚です。
園児たちは夢中になって生き物を探しています。

舘野さんがこの場所に着いたとき、すでにいろいろな生き物を見せに来ていました。

館野さんも、自分自身が楽しんでいてあちこちの水たまりに網をいれて「ガサガサ」をしています

コオイムシがいました。いろいろな生き物が次々に見つかります。

次に驚いたのは、ある子がヤマビルにやられました。

なんとその子は「やったー」と言っているのです。小さなヤマビルですぐに私がつまんでとってあげましたが、もうここの子は慣れているらしく、何でもないことなのです。

まったくびっくりです。

一人の子が田んぼのそばで泣き出しました。

「どうしたの」と聞くと、オタマジャク
シをとったのに逃げられてしまった、と言います。小さなオタマジャクシだけを探して大事にケースに入れていたのに、こぼして逃げられてしまったというのです。

さらに事情を聞くと、園でオタマジャクシを飼っていて、大きなオタマジャクシが共食いをしてしまったらしく、小さなオタマジャクシを仲間に入れてあげたいというのでした。
生き物に逃げられて悔しがる。

今でもそういう子どもがいるんだと、何か、すごい現場をみたような気がしました。
たくましいハレノヒの園児たち。はだしで歩き泥だらけになって遊ぶ園児たち。感覚をフルに使って全身で遊ぶ園児たち。

カタルシスー。私自身の心が清められていく感じがしました。

そして、絶対、譲れない保育のありようを目の前で示してもらったような気がしてきました。

舘野さんには、改めてスケールの大きさを感じます。園児や先生にバッタなどの虫を集めてもらい、お昼に食べようとしています。

舘野さんは、昆虫などなんでも食べる人なんだと知っていて、一生懸命集めています。

それも面白く、以前、湯河原の南郷山での私自身の体験を思い出しました。

その時は私もバッタを食べました。