“年長 丹沢ホームへ(後半) “

“2020.8.5
早朝五時過ぎ
今日は朝から火おこしです。
朝ごはんは羽釜で炊いたご飯に、しっかりとかつおと昆布でだしをとったお味噌汁
ちょっぴり芯の残ったご飯、羽釜の底のおこげも格段の美味しさです。
自分たちで作った朝ごはんは最高に美味しい!
登園する子どもたちのためにホールの雑巾がけをして、
丹沢ホームの川に出かけます。
昨日、石を積んで作ったニジマスの池
「これで、ニジマスは逃げないよね。」しっかりと補修して、いよいよニジマスがおよぎます。
勢いよく手でつかむ子どもたち
ニジマスも必死に逃げ回ります。
そこへオーナーの中村さんがやってきました。
子どもたちが捕まえたニジマスのお腹にに切り込みをいれ、内臓を出します。
「ほら、この動いているのが心臓だぞ」
小さな心臓を見せてくれました。
「あ、これは卵だ」
「浮きぶくろがあってな、水面に上がりたいときは膨らんで、潜りたいときはしぼむんだぞ」
子どもたちは中村さんの手さばきを見ながら、真剣に話をきいています。
自分で捕まえて、内臓を出して、塩を振って、炭火で焼いたニジマス
美味しかったね。
骨だけ残して大切に頂きました。
大人は卵も焼いて食べてみました。たらこのような味がします。
「みんな来てみろ。」
中村さんの呼ぶ声に子どもたちがかけよると、
「熊は何を食べているとおもう?」
「9割は木の実を食べているんだぞ。時にはかにも食べるけどな。
この木の実は、さるなしと言ってな、熊の大好物だ。
このさるなしがキウイフルーツのもとになっているんだぞ。」
さるなしの実はまだちょっぴりすっぱくて、でもとっても良い香りがしていました。
夜の森を歩いた暗闇探検。
「昔は、電気がなかっただろ。でも、人間は5分もすれば暗闇でも見えるようになってくるんだぞ。静かにしゃべらないでいると、森のなかのいろんな音が聞こえてくるよ」
夜の森は静かで、まっくらで、少し怖い。耳を澄ますと、木々の揺れるカサカサという音も大きく聞こえてきます。暗闇の向こうに何がいるんだろう。ドキドキします。
中村さんに大人も子どももついていきます。
丹沢ホームの灯が見えるとホッとしました。

自然は美しくもあり、怖くもあり、川の流れの音、鳥たちのさえずり、土のにおい、子どもたちは身体全体で、五管で感じます。私たち大人も感性が磨かれているように感じるのですから、五感の臨界期が幼児期にあるといわれている子どもたちはどんな風に感じているんだろう。私たち大人は想像することしかできませんが、子どもたちの表情から、自然の多様性が子どもたちの感性を豊かに育てていくことは確かです。
年長期になると、そこに仲間の存在が大きく影響します。家族で出かけるのとは違う達成感。仲間がいるから頑張れた、家族では与えられない経験が子どもたちを一回りも、二回りもたくましく育てます。
オーナーの中村さんとの出会いもまた子どもたちの世界がひろがりました。
丹沢の自然を仲間と満喫した、そんな2泊3日になりました。
さるなしが美味しくなるころ、また行こうね。