ケンカは子どものものです。ケンカを通して人の心の状態を学んだり、
人と人とが関わりをもつということを学んでいくのです。
決して大人が困るから、相手の子の親に謝らなければいけないからと
大人の都合でケンカを子どもからとりあげてしまってはいけません。
大人があの子はいじめっ子、乱暴な子と決めつけてしまえば、
その子がまっすぐのびようと思ってものびることができません。
泣き虫、弱虫と決めつけたなら、
その子はいつまでも胸をはって生きることができません。
子どもが傷つかないように真綿にくるんで育てることは出来ないのです。
人が育つということは、傷を自分で治す経験の繰り返しであるように思うのです。
そのときに、一緒にいてくれる、話を聞いてくれた、解決策を一緒に考えてくれる
そんな大人の存在が必要な気がします。
その子がまた次にすすめるように。
そしてその子が、再び傷ついたときに自分の力で自らの傷を治せるように。