「自己決定」を小さいうちから尊重されているニュージーランドやオランダは幸福を感じる幸せ指数が高いのだそうです。
人はだれでも、自らの考えで自らの行動を決めたいと思っています。
人に何かを伝えたいと思う時、
~してはいけない。~しなくてはいけない。という否定の言葉だけでは
一見伝えた側の思うとおりになったように見えるだけで、
伝えられた相手に真意は伝わらないものです。
何かを伝えたいと思う時、口調と間が大切です。
自ら考えられるように、
そして、自らの決定で行動できるように。
日々の保育の反省でさえ、自分で気づくことに意味があるのです。
倉橋惣三さんはこのようにこの自らの振り返り(省察)についてこのように言っています。
「子どもが帰った後」
子どもが帰った後、その日の保育が済んでまずほっとするのはひと時。
大切なのはそれからである。
子どもと一緒にいる間は、自分のことを反省したり、考えたりする暇はない。
子どもの中に入り込み切って、心に一寸のすき間も残らない。ただ一心不乱。
子どもが帰った後で、朝からのいろいろなことが思いかえされる。
われながら、はっと顔のあかくなることもある しまったと急に冷や汗のながれでることもある。ああすまないことをしたとその子の顔が見えてくることもある。
一体保育は、・・・。一体私は、・・・とまで思いこむことも度々である。
大切なのは此の時である。この反省を重ねる人だけが、真の保育者になれる。
翌日は、一歩進んだ保育者として子どもに入り込んでいけるから。
こんな風に考えられられる環境が整っているのなら
きっとそこから真の保育者が育っていくのだと
そう思います。