「うみをかけるうま」
読み終わったときに、誰も何も話さない一瞬の間があります。
聞き手も、読み手も物語を自分の胸の中にしまい込むような。
いろんな気持ちを静かにおさめているような。
6歳をむかえるそのやわらかい脳に刻みつけられる物語は、のちにその子の
生き方、考え方に影響するのです。だからこそ年長に与える物語は
与えるものが今この子たちにどんなお話を与えたいかを考え、
大切に読み聞かせ、語り聞かせるのです。
決して「どうだった?」「悲しかったね。」などと子どもたちに
聞くことはしません。そんな簡単な言葉では言い表せない深いものを子どもたちは
感じているからです。