塔の岳にのぼる 【年長】

2024.12.3

冬の塔の岳を、年長の子どもたちが登ります。

12月3日 早朝5時30分に大倉の入り口

真っ暗な中、満天の星が山の木々の間からきらめきます。

5時45分スタート

真っ暗な登山道では、先頭の大人のヘッドライトだけをたよりに必死についていきます。

目が慣れてくると、足元が見えはじめ黒い木々の向こうの空が徐々にしらじらとしてきました。

6時35分 見晴茶屋

「見て、きれい。」子どもたちが指をさす向こうには、海の向こうから真っ赤な朝日が昇り

木々の間からも光が差し込み、赤い色から黄色い色に変化していきます。

  

明るくなると、秋の終わりの山の美しい景色が広がっていました。なんてお日さまってあたたかいのでしょう。

子どもたちの顔が、緊張した顔から、いつもの元気な顔にかわっていきます。

 

7時20分 駒止茶屋

7時45分 堀山の家

ばか尾根と呼ばれるこの登山道は、ただただ、ひたすら厳しいのぼりが続きます。

「また、木の階段が出てきたね。」

大人でも、思わず見上げてしまうくらいの岩の階段や木の階段が、いくつもいくつも現れます。

けれど、年長の子どもたちはリュックを背に、のぼっていきます。

  

最後の、長い階段を登り終え、振り返ってみると海の向こうに太陽の光が海面に輝いています。

  

8時45分 花立山荘着

さあ、頂上の塔の岳まで、いよいよラストスパート 最後ののぼりを登っていきます。

行き交う登山者が、「え、子どもがここまでのぼってきたの?」とびっくりします。

「こんにちは。」子どもたちは余裕の表情で挨拶をかえします。

10時 塔の岳

「やったー!」塔の岳に到着です。目の前には富士山、富士山の隣に南アルプス、八ヶ岳が雪をかぶっています。

子どもたちは、景色よりもまずは、

「お腹すいた!」

12月とは思えない暖かい山頂で、愛情がたっぷりつまった、お弁当をいただきました。

  

 

(さつま芋のチップスに、子どもたちのつくった干し柿も大好評!)

 

冬の山は、午後は急に暗くなってきます。山の日の入りは早く午後になると、まるで夕方のように錯覚します。

急いで下山です。

14時30分 大倉入口 下山完了

無事に下山が出来て一安心

この大倉尾根をのぼる、塔の岳のコースは大人でも8時間かかり

きつい山登りですが、

年長の子どもたちが、大人とほぼ同じコースタイムで登ったこと、

大したもんです。

この日、大人の歩数で3万歩弱、子どもの足ではきっと5万歩を超えると思います。

 

子どもたち、本当にがんばりました。

 

 

例年は、一日目に山頂まで登り、山小屋に泊まり、二日目に下山をしていましたが、

今年は、天候の影響などで3回も延期になり、断念かと思われた塔の岳登山。

けれど、子どもたちを塔の岳に登らせたい!と前日には綿密に計画を練り、実施しました。

ハレノヒ保育園が開園して、初めての挑戦でした。

登れてよかった。

子どもたちには、全力を出し尽くした経験が大切です。その時、心も身体も大きく成長していくのですから。

「塔の岳の次は、どこに登る?」

もう、次の山の頂上を見ています。